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妊娠期とカルシウム②

妊娠期とカルシウム②

妊娠が進むにつれて、お腹が少しずつ大きくなってくると赤ちゃんの存在を身近に感じるようになり、胎動が始まるといよいよその成長を実感してくるのではないでしょうか。
妊娠前とは違う体調や気持ちの変化、生活のしづらさなどに戸惑いもあるかと思いますが、それにも増して元気な赤ちゃんに会えることへの期待を胸に、この時期の健康や食事管理には気を配りながら過ごしていきましょう。
今回は、妊娠中期以降の母体や赤ちゃんとカルシウムの関係についてご紹介します。

◎妊娠中期以降のカルシウムの重要性
妊娠初期が過ぎると安定期に入り、不安定な体調やつわりが少しずつおさまってくる方もいます。妊娠中期(5〜7ヶ月)以降からは、お腹の中の赤ちゃんの爪や、髪、筋肉、皮下脂肪、骨格などが出来上がっていき羊水の中で元気に動き始める時期です。
骨や筋肉のもととなるカルシウムやたんぱく質など体の基礎を作る栄養素がこの時期にも必要です。
その後、妊娠後期の終盤では胎児の骨の石灰化(硬くする)のため非常に多くのカルシウムが母体から運ばれ必要となります。
赤ちゃんは、この骨の石灰化によりある程度の強度を持った骨の状態で生まれてくるため、生まれてすぐに自発呼吸をしたり運動ができるのです。このように、妊娠が進むにつれカルシウムの重要性も高まってきます。

◎足のつりとカルシウム
妊娠中期から後期頃になると、就寝中、寝起きなどに「足がつる(こむら返り)」といった妊婦さんが増えてきます。
この原因は、実はまだよくわかっていないのですが、お腹が大きくなるにつれ足にかかる負担や疲労が大きくなることや、足の血流の悪化、水分不足などが関係していることが考えらえます。
また、筋肉に関わるカルシウムをはじめとする体内の電解質(ミネラル)のバランスが崩れることで足がつりやすくなるとも言われています。

これらカルシウムなどのミネラルは、赤ちゃんへの供給量が増えることやホルモン分泌の変化により妊娠前と同じ食事内容では不足する可能性もあるため、症状が出た場合などはさらに積極的に摂取するようにしたいです。
また、カルシウムと合わせて摂取したいのがマグネシウムです。
マグネシウムは骨の強度と健康を保つ働きをすると同時に、生命維持活動をする上で体内のカルシウムと一定のバランスを保ちながら存在しています。
そのため、マグネシウムが不足すると体内のカルシウム濃度も一緒に減少していきます。

<年代別マグネシウム摂取基準量(mg/日)>
210621illust-1.jpg (25 KB)  
 
<マグネシウムを多く含む食品>
210621illust-2.jpg (30 KB)


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