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学童期とカルシウム

学童期とカルシウム

学童期は新生児期に次いで身体の発育が著しい時期であり、食事では食習慣や食事リズムが確立され始め、
自分で少しずつ食べ物を選択して食べるようにもなってきます。
この時期に、正しい食習慣と必要な食物を選択できる環境を整えてあげる事が大切になってきます。
体重や身長の著しい伸びに伴い、身体機能も発達し、筋力や持久力などの運動機能も高まります。
骨の成長に伴って伸びていく身長は、両親などからの遺伝要素が強いとも言われますが、それ以外にも食習慣や環境も大きく影響してきます。
特にカルシウムにおいては、骨に直接影響を与える栄養素にも関わらず、現代の日本人においては摂取量が不足しているため、
学童期では学校給食のみに頼らず普段の食事から十分摂取できるような環境づくりが必要です。


成長期に向けて食環境を整えるポイント

◎魚の摂取
学校給食では、カレーライスや揚げ物などは人気メニューですが、魚料理や豆ご飯の日は食べ残しの量が多くなる傾向があるようです。
飽食の時代になり、食の欧米化が進み、昔に比べ家庭でも魚料理を食べる頻度が減少したのに伴い、魚から摂れる栄養素の摂取量も減っています。
その代表的な栄養素が、DHAやEPA、カルシウムなどです。
しらすや煮干し、イワシなどの丸ごと食べられる小魚には多くのカルシウムが含まれ、体内でのカルシウムの吸収率も高い食材の一つです。
(カルシウムは体内での吸収率が悪い栄養素で、食材によって吸収率に違いがあります。)
硬いから、美味しくないなどの理由で敬遠されがちですが、普段の食事の中で小魚の粉末だしを丸ごと使う、好きな料理や味付けに小魚を混ぜるなど、
うまく取り入れる工夫をすれば美味しく食べることもできます。

◎植物性タンパク質を増やす
日本人の食事は米を主食とし野菜や魚を食べていた高糖質食から、戦後は肉や油を多く含んだ欧米食が広まり高脂質食へと変化してきました。
その結果、脂質の過剰摂取、野菜や魚、豆類の不足により摂取栄養素に偏りが生じ様々な生活習慣病が問題になるようになりました。
その生活習慣病の一つでもある骨粗鬆症は、動物性タンパク質の過剰摂取もリスク要因になっていることが近年分かってきました。
そこで、普段から肉以外のタンパク質である豆類や大豆製品などを積極的に摂ることや、主な原因であるカルシウムの摂取不足に陥らないような食習慣を意識していくことが必要です。

◎休日の食事の工夫
休日は気分転換や外出に伴い、外食もしくは家で簡単に食事を済ませることも多いと思います。
それは決して悪いことではありませんが、学校給食のない日は栄養素が不足傾向になるため1日を通して食事のバランスを整える意識が普段以上に必要です。
例えば、昼食を外食や買ってきたもので済ませた場合、どうしても野菜や果物、乳製品と言ったビタミン、ミネラル源となる食材が不足してしまうため、
それらを朝食や夕食、間食を利用して補わなければなりません。
カルシウムにおいても、学校がある日は給食で毎日牛乳を飲んでいますが、休日になるとその機会がなくなるため、
普段の料理の中や間食に乳製品を取り入れる献立を増やすなどの工夫も必要になってきます。

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