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高血圧とカルシウム

カルシウムは高血圧の予防に関係があります。

ただ高血圧になる原因はさまざまあり、その一つがカルシウム不足なのです。
 
まずは、高血圧を引き起こす要因から考えてみましょう。


 高血圧になる要因とは?

高血圧の要因には、季節的要因、遺伝的要因そして環境的要因があると言われています。


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・季節的要因
冬場は身体の体温を逃さないようにするために血管が収縮して細くなります。
その細い血管内で血液を送ろうと大きい力が必要となり血圧が高くなります。

・遺伝的要因
親や兄弟親戚を見て高血圧の人がいる場合は要注意です。
 
・環境的要因
 ・塩分の取りすぎ
 ・運動不足
 ・肥満
 ・飲酒
 ・ストレス
 ・喫煙
 ・カルシウム不足
 
環境的要因のほとんどは塩分(ナトリウム)に起因しています。
では、それぞれの要因と高血圧の関係を見てみましょう。

 
・塩分の取りすぎ
食事などで塩分を取りすぎると、血液中の塩分を薄めるために水分を欲する事になります。そうすると血管内の水分量を増やすこととなり、結果として血液量が増えてしまうため血圧が上昇します。
後述しますが、塩分はカルシウム不足とも深く関係しています。
 
・運動不足
元々摂取量が多い塩分に対して、運動することで余分な塩分の排泄を促す効果や汗をかくことで一緒に塩分が排泄されるのですが、運動不足の場合はそれら働きが不十分になってしまいます。
 
・肥満
肥満の原因は主に食べ過ぎてしまう事ですので、塩分の過剰摂取になりがちです。
その上、肥満になると過剰に分泌されたインスリンの働きによって、腎尿細管でのナトリウムの再吸収が必要以上に高まるため、さらに血液中のナトリウムが増加します。

・飲酒
飲酒は塩分とは関係ありませんが、飲酒によりカルシウムの吸収率が低下することやカルシウムの吸収に必要なビタミンDを活性型に変換するのを促す肝酵素が阻害されることで、カルシウムの状態に影響を与える可能性があると言われています。

・ストレス
ストレスも塩分とは関係ありませんが、血圧を上昇させる原因の一つです。
ストレスを受けた状態が長期間続くと、慢性的な高血圧状態になりやすいと言われています。

 
・喫煙
喫煙をすると、化学物質が体内に吸収され血管内を循環していき炎症を起こします。
そして軽度の一酸化炭素中毒となるため、慢性的な酸素欠乏が生じ、そのため体は血液を多く生産して補おうとします。
そういった複合的な要素により高血圧を引き起こします。


 塩分とカルシウムと高血圧
 
カルシウムは細胞の中で重要な役割を担っているため、血液中には常に一定の量のカルシウムが含まれるようになっています。
ただ、塩分の摂取量が多いと尿中のカルシウム排泄量が増加してしまいます。
それにより、カルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨からカルシウムが溶け出して血液中の濃度を正常に戻そうとします。
また、副甲状腺ホルモンは、カルシウムを細胞内に取り込む働きもあるため、血管内の平滑筋という筋肉にカルシウムが入り込みます。
そうすると筋肉を収縮させて血管の内側が狭くなり、血圧が高くなってしまうと考えられています。
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 高血圧になると、どうなるの?

高血圧が引き起こす病気としては、動脈硬化があります。

動脈硬化になると心臓では狭心症や心筋梗塞、心不全、また脳では脳梗塞や脳出血などの脳血管障害や認知症になる可能性があります。
そのため、将来的には要介護状態になる恐れもあります。
 
そして、高血圧は自覚症状がほとんど無いため自分では気づかず会社の健康診断などで指摘されて初めて知るケースが多々あります。


 では、どうしたら高血圧を予防できるのでしょうか?


冬場の防寒対策、出来るだけ温度差を無くしてあげる。
冬場に高血圧を引き起こすのは温度差を感じるためです。
その対策として、外出時にはマフラーや手袋などでシッカリと防寒対策を行いましょう。
室内であっても対策が必要です。
例えば布団から出るときも温度差を感じやすいので、すぐそばに羽織るものや靴下を用意しておく、脱衣室やトイレも出来れば小型のヒーターなどで暖めて温度差を無くしてあげましょう。


運動をしましょう。
ウォーキングなど無理なく行える運動を週2~3日からやってみましょう。
室内で行えるスクワットなど軽い筋トレもオススメです。


飲酒は休肝日を決めましょう。
断酒は難しいと思いますので、まずは量を減らす。そして、休肝日をもうけて内臓を休ませてあげましょう。


ストレスをためないようにしましょう。
ストレスを感じなくすることは中々難しい事です。でしたらストレスを解消する手段を見つけましょう。
特に運動はストレス発散に向いています。運動が苦手であれば映画鑑賞や読書等の趣味でストレスを発散しましょう。


禁煙に挑戦してみましょう。
喫煙には害しかありません。自力で止める事も難しいでしょう。
それならば、禁煙外来に頼るなど外部の協力で止めるように努力してみましょう。


塩分の摂取量を控えバランスの良い食事でカルシウムの摂取を心がけましょう。
食事は薄味にして素材の良さを引き出すようにします。
ほかにも調味料は減塩と表示されているものを使用するのも良いでしょう。
塩分を控えられてもバランスの良い食事でカルシウムをしっかり摂れていなければ、大変勿体無いので食事だけでの摂取が難しい場合、吸収の良いイオン化されたカルシウム製剤がオススメです。

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